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フローサイトメーターの仕組みは? | セルアナライザー vs セルソーター |
セルアナライザーによる細胞分析とセルソーティングは幅広い基礎研究と臨床研究で使用される2つの強力な技術です。ただし、セルアナライザーとセルソーターは2つの異なる技術を説明するために使用されますが、実際には同じフローサイトメトリーの基本原理を使用しています。
さらに、誰かが商用セルアナライザーを「フローサイトメーター」と呼んでいる場合、これが誤称であることにご注意ください。本来的にはセルアナライザーと呼ばれるべきです(注意:英語ではFlow Cytometer=Cell Analyzerの意味で使用されることが多い)。
では、この2つの違いは正確には何でしょうか?答えを得るには、まずフローサイトメーターの仕組みの基本を理解することが非常に役立ちます。すぐに知りたい場合には、「 セルアナライザー vs セルソーター」のセクションへ飛んでください。
フローサイトメーターの仕組みとは?
フローサイトメトリーは加圧された流体工学システム内で細胞(または、粒子)の物理的および化学的特性の測定することであり、細胞を特異的な方法でデータ取得点(Interrogation point)を通過させます。
送液システム

Fig. 1. Hydrodynamic focusing produces a single stream of particles.
フローサイトメトリーは、細胞や粒子の集団を検出し、その特性を測定するために用いることができる強力な技術です。フローサイトメーターを使用する場合、細胞または粒子を含むサンプルを液体に懸濁し、フローサイトメーターに注入します。サンプルがフローサイトメーターに入ると、粒子はサンプルラインの3次元空間にランダムに分布します。サンプルラインの直径は通常多くの細胞よりもかなり大きいためです。そのため、フローサイトメーターの検出システムで細胞1つ1つを検出できるようにサンプルを単一粒子の流れ(フロー)に整えなければなりません。そのプロセスはサンプル液が注入される中央コアと、外側のシース液で囲まれた流体システムで管理されています。ノズルやキュベットでシースを狭めると流体の速度は速くなります。サンプルは中央に導かれベルヌーイ効果により集束されます(Fig.1)。これにより、一列に並んだ粒子の流れができ、流体力学的絞り込み(Hydrodynamic focusing)と呼ばれる現象が生じます。最適な条件下(層流:Laminar flow)では、中心部のサンプル流とシーズ液が混合することはありません。
サンプル検出
流体力学的絞り込み(Hydrodynamic focusing)後、各粒子は1つまたは複数の集束されたレーザービームを通過します。各光源は紫外から遠赤外色までの範囲の単一波長です。散乱光もしくは蛍光(自家蛍光、または粒子が蛍光物質で標識されている場合)は粒子の特性に関する情報を提供します。光源が粒子に照射された後、通常はレーザービーム軸から最大20°オフセットして前方に散乱される光を光電子増倍管(PMT)またはフォトダイオードにより検出され前方散乱(FSC:Forward Scatter Channel)チャンネルとして測定されます(Fig.2)。このFSC測定により粒子サイズを推定できます。大きな粒子は小さな粒子よりも多くの光を屈折させます。励起光源軸に対して90°の角度で測定された散乱光は、側方散乱(SSC:Side Scatter Channel)と呼ばれます。SSCは、細胞または粒子の相対的な複雑さ(細胞内部の粒度や構造など)に関する情報を提供します。FSCとSSCはどちらも粒子ごとに固有であり、2つの組み合わせを使用して、血液などの不均一な集団の細胞タイプを大まかに区別することができます。ただし、これはサンプルの種類とサンプル調製の品質に依存するためより詳細な情報を得るには一般に蛍光標識が必要です。
Fig. 2 Schematic overview of a typical flow cytometer setup. FL, fluorescence; PMT, photomultiplier tube; SSC, side scatter; FSC, forward scatter; blue arrow, light path.
光学系と検出
異なる波長での蛍光測定は、蛍光標識された細胞表面受容体またはDNAやサイトカインなどの細胞内分子に関する定量的および定性的なデータを提供できます。ほとんどのフローサイトメーターは、放出された蛍光を検出するため、別々のチャンネルと検出器を使用しますが、その数は機器やメーカーによって異なります(Fig.2)。検出器はPMT(Photomultiplier Tube:光電子増倍管)またはフォトダイオード(APD:Avalanche photodiode)のいずれかです。PMTは最も一般的に使用される検出器です。
検出の特異性は、特定の波長をブロックし、他の波長を透過(通過)させる光学フィルターによって制御されます。フィルターには大きく分けて3種類あります。ロングパスフィルター(LP)はカットオフ波長より長い波長の光を通過させます。ショートパスフィルター(SP)は特定の波長以下の短い波長の光を通過させ、バンドパスフィルター(BP)は指定された狭い範囲の波長(バンド幅と呼ばれる)内の光を通過させます。これらのダイクロイックフィルターは移送反射によって光を遮断し、特定の光を通過させます。ダイクロイックフィルターは入射光に対して斜めに配置すると鏡にもなります。このタイプのフィルターは、2つの機能を示します。まず特定の波長を順方向に通過させます。次に90°の角度で光を反射できます。これにより、光路が一連のフィルターを通過できるようになります。複数の信号を同時に検出できるようにフィルターの正確な選択と順序を調整することができます。
信号処理
粒子がデータ取得ポイントを通過して「信号」を生成するたびに、検出器でパルスが生成されます。これらのパルスは、1つまたは複数のレーザービームを通る粒子の通過と、細胞が経路を通過する各点で生成された信号を反映します。粒子がレーザービームスポットに入ると、散乱光と蛍光信号が生成され、最終的にPMTのアノードからの電子の流れ(電流)として現れます。電流の大きさはPMTカソードに当たる光子の数に比例し、粒子によって生成される散乱または蛍光信号の強度にも比例します。粒子がレーザービームスポットに入ると、PMTの出力が上昇し始め、粒子がレーザービームの中心に位置する時に最大出力に達します(Fig.3)。この時点で、粒子は完全に照射され(レーザービームの光子はレーザービームの焦点の中心で最高密度になります)、最大量の光信号が生成されます。粒子がレーザービームを通過すると、PMTの出力はベースラインに戻ります。このパルスの発生を「イベント」と呼びます。

| Height: | The maximum amount of current output by PMT. |
| Area: | The integral of the pulse. |
| Width: | The time interval during which the pulse occurs. |
| Signal intensity can be measured by either height or area. | |
| The width parameter measures the time that the cell spends in the laser. | |
Fig. 3 Quantifying the pulse by measuring its height, area, and width.
データの読出
パルスが生成されると、蛍光シグナルをプロットに表示し、分析し、解釈するために、それらの定量化が必要になります。これは、フローサイトメーターのシグナル処理電子機器の分析ジョブ機能です(Fig.4)。エレクトロニクスは、パルスの高さ、面積、および幅を計算することにより、パルス全体を定量化します。高さと面積、または最大値と積分値は、それぞれ信号強度の測定に使用されます。これは大きさがPMTと相互作用した光子の数に比例するためです。一方、幅は、粒子がレーザースポットを通過するのに費やされた時間に比例し、単一粒子または密接に相互作用する粒子とダブレットを区別するために使用できます。
各検出器からの測定値は、パラメーターと呼ばれています。各パラメーターは、フローサイトメトリーソフトウェアのヒストグラムとドットプロットの高さ、面積、幅の値で表示でき、蛍光強度の測定や集団の比較に使用できます。この方法で数万個の細胞を迅速に調べることができ(フローサイトメーターによっては1秒あたり最大10万個の細胞も)、収集されたデータはコンピューターで処理され、サンプルの構成を分析する際に特に強力なツールになります。

Fig. 4 Analysis of lysed whole blood. A. SSC vs. FSC density plot. B. SSC vs. CD45 PB fluorescence plot. PB, Pacific Blue; FSC, forward scatter; SSC, side scatter.
セルアナライザー vs セルソーター
多くの共通機能、1つの大きな違い
しばしば、Fluorescence-activated Cell Soter、または略してFACSと呼ばれるS3eセルソーターのような液滴電荷方式のセルソーターは最初に粒子を分析しますが、液滴を生成できるハードウェアと、必要な粒子をコレクションチューブへ偏向または誘導する手段を備えています(Fig.5)。液滴はある期間にわたって最適な振幅(ボルト単位)でノズルの高周波(サイクル/秒、Hz)振動を使用することによって形成されます。これは通常、圧電(ピエゾ)素子によって形成されます。細胞がレーザー照射点(データ取得点)を通過すると、細胞から放出された光が検出器を介して収集され、この信号が機器の電子機器(エレクトロニクス)によって処理され、機器に液滴に電荷を与えるように指示します。帯電した液滴は回収のために適切なチューブに偏向することができます。生細胞をソーティングすることでin vivo および In vitro でのさらなる特性評価のための追加の実験的研究がその後行われます。

Fig. 5 Fluorescence-activated cell sorting is a specialized type of flow cytometer that sorts a heterogeneous mixture of cells based upon the specific light scattering and fluorescent characteristics of each cell.